アストロノミア フォースディメンション

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天体や宇宙探査は、創業者ジェイコブ・アラボの創造性を長年にわたって刺激し続けてきました。

その情熱がひとつのかたちとなったのが、2014年に誕生した「アストロノミア」。このタイムピースは、天体物理学を腕時計というスケールで再解釈した、かつてないコンセプトモデルです。まるで手首に広がる小さな惑星系のように、常に優雅な回転を続けるその姿は、他に類を見ません。「アストロノミア」は当初から、できるだけ速く、そしてダイナミックに回転することを目的に設計されてきました。初期モデルではムーブメント全体が20分で一周していましたが、10分、5分と短縮され、ついに最新作「アストロノミア フォースディメンション」では、わずか1分で一周する超高速回転を実現。さらに、従来の「アストロノミア レボリューション」が搭載していた3軸トゥールビヨンに、史上初となる“第4の軸”を加えることで、前人未踏の4軸トゥールビヨンを完成させました。ケース径は47ミリで、曲面サファイアクリスタルパネルに囲まれた構造を採用。 外枠は貴金属によって支えられ、回転カルーセルの下部には鏡面仕上げのローズゴールド構造が広がります。それぞれの形状は宝石のようにカットされ、底面を上に向けて配置。

ギザギザとした地形のようなこの構造は、光を取り込み、再構築し、幻想的な輝きとして放ちます。アストロノミア フォースディメンションは、時間の表現を超えて、宇宙の詩を語る時計なのです。

ひとつの創造的なコンセプトからインスピレーションが形となり、最初の一筆が紙に描かれ、何百回もの試作と改良を経て、他に類を見ないタイムピースが誕生する。アストロノミア フォースディメンションは 時計製造の最後のフロンティアを突破する存在。それは、創造から現実へと昇華した、真の革新の証です。

II

ムーブメント「キャリバー JCAM54」は、唯一無二の構造を持つ特別な機械式ムーブメントです。垂直構造の中心からは、 2本アームのカルーセルが姿を現し、60秒で1回転する高速回転を実現。このカルーセルは秒針の役割を果たすと同時に、 トゥールビヨンの第1軸としても機能します。そのアームの先端には、宙に浮かぶように支えられたフライング・トリプルアクシス・トゥールビヨンを搭載。 「フライング」とは、片側のみで支えられた構造を意味し、まさに空中に浮かぶかのような印象を与えます。

トゥールビヨン・キャリッジ内の脱進機は、3組のギアによって回転します。
第1軸は60秒で1回転、
第2軸は18秒で1回転、
そして第3軸はわずか15秒で1回転という、驚異的なスピードを誇ります。

このトゥールビヨンは、かつてない多軸構造に加え、かつてない高速回転をも両立させた、時計史上、前人未踏のメカニズムです。

47mmケース / 4軸トゥールビヨン / ムーブメント全体が60秒で1回転 / フライングトゥールビヨンケージ / 3軸回転(60秒、18秒、15秒)/ コンスタントフォース搭載 / 常に正位置を保つダイヤル / パワーリザーブ約36時間 / 総パーツ数:485点

III

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アストロノミア フォースディメンションは、時計業界における前人未踏の偉業であり、世界初の記録を打ち立てたタイムピースです。

このタイムピースは、長年にわたる経験・研究開発・そして絶え間ない努力を積み重ねて生み出された、 ジェイコブ&コーの技術と情熱の結晶です。

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4軸トゥールビヨン

ムーブメント全体の回転が、トゥールビヨンの第1軸を構成。カルーセルアームの先端には、トリプルアクシス(3軸)トゥールビヨン・キャリッジが搭載されています。
各軸の回転速度は、第1軸:60秒で1回転、第2軸:18秒で1回転、第3軸:15秒で1回転。
このムーブメント全体の回転(第1軸)と、3軸のトゥールビヨンが組み合わさることで、「史上初の4軸トゥールビヨン」が誕生しました。

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回転プラットフォーム

すべてのアストロノミアと同様に、キャリバーJCAM54は、すべてのアストロノミアと同様に垂直構造の三次元ムーブメントを採用し、全体が回転する設計となっています。これは、アストロノミア・コレクションの中で最も速く回転するプラットフォームで、60秒で1回転を完了します。他のすべてのアストロノミアとは異なり、このモデルはアームが2本しかありません。この構造により、重量が軽減され、エネルギーが節約され、36時間のパワーリザーブが保たれています。

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コンスタントフォース機構

キャリバーJCAM54は、ムーブメント全体を驚異的なスピードで駆動させるため、非常に大きなエネルギーを内部に蓄えています。しかし、この強大なエネルギーは、実際に時を刻む役割を担う“脱進機”にとっては過剰であり、負荷となり得ます。そこでジェイコブ&コーは、脱進機を保護しながら正確な時間制御を実現するための新型コンスタントフォース機構を開発し、特許を取得。この機構は「ルモントワール(定力装置)」として機能し、脱進機が必要とするエネルギーだけを一度バッファに蓄え、適切な強さで放出する仕組みです。さらにこのバッファは、1/6秒ごとに再充填されるという、現行の時計技術において最速クラスのリズムで動作しています。

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オービタル・ダイヤル

もう一方の衛星アームの先端には、時分表示用のダイヤルが設置されています。プラットフォーム全体が回転する構造上、通常であればダイヤルの数字も一緒に回転してしまい、時刻の読み取りが困難になります。そこでジェイコブ&コーは、独自の特許取得済みディファレンシャル・システムを採用。この機構により、ダイヤルはプラットフォームと逆方向に同じスピードで回転し続け、結果としてダイヤルは常に正位置を保ち、明確に読み取れるようになっています。

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ASTRONOMIA FOUR-AXIS TOURBILLON

ローズゴールド

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