ストーリー    

ジェイコブ＆コーのモットーである「Inspired by the Impossible」を象徴するモデル、それがアストロノミアです。この高級時計ムーブメントは、自己満足に陥りがちなスイス時計業界の枠を打ち破りました。この万能な自社製キャリバーは、美術品から高額なギャンブルまで、さまざまなテーマの時計に使用されています。

アストロノミア スカルの50mmの文字盤には、45gの18Kホワイトゴールドで作られたスカルと骨が、2軸トゥールビヨンやアストロノミアの象徴である1カラットのダイヤモンド（288ファセットを持つジェイコブカット）とマグネシウム製の地球儀など、よく知られた複雑機構と絡み合って配置されています。卓越したメカニズムと高度な職人技が融合したユニークな作品です。

メメント・モリ

 

歴史上、髑髏（ドクロ）の静物画は様々な感情をもたらしてきました。アストロノミア スカルは、文字盤とドーム型サファイアクリスタルが、何世紀も前からそこにあったかのように頭蓋骨や骨が集積された納骨堂を表現しています。このレイアウトは一見無造作に見えるかもしれませんが、高度な技術を持つ職人がこのシーンを手作業で精密に彫り上げたものなのです。半年間で約200時間かけて制作されました。最も目立つ立体的なスカルは、非常に洗練された18Kホワイトゴールドで、深いルビーの目とのコントラストが印象的です。小さなスカルは空ろな目で下から覗き込んでいます。時刻表示のサブダイヤルには、12時、3時、6時、9時のマーカーとしてさらにスカルが描かれ、その間にクロスボーンが配置されています。このユニークな作品は、人間の存在の儚さを思い起こさせるもので、古代に遡る豊かな芸術的伝統に彩られています。

スカル製造

世界的な金属加工職人が熟練の技術を駆使して、約45gの18Kホワイトゴールドをメメント・モリのディスプレイへと昇華させました。スカルと骨は、様々な道具を使い、手作業で部分的に細工され、研磨されています。最も支配的な頭蓋骨の目にルビーを配置するために、宝石セッターが使用されます。ディスプレイが自然で有機的に見えるように、サイズ調整にも同様の注意が払われています。スカルと骨の層は、繊細な時計の複雑機構と完璧な調和を保ちながら文字盤に配置されています。

トゥールビヨン

トゥールビヨンは重力がムーブメントの精度に及ぼす影響に対抗するために回転する機構で、世界3大複雑機構として広く知られています。もともと上からも下からも固定された一軸回転の究極の複雑機構として発明されました。アストロノミア トゥールビヨンは、この220年以上の歴史を持つ革新的な発明をさらに壮大な形で表現しています。

アストロノミア・コレクションでは、トゥールビヨンをさらに進化させ、トゥールビヨンが回転する軸を追加しています。アストロノミア アートでは、トゥールビヨンが2軸（第1軸1分 / 第2軸5分）で回転します。

アストロノミア・アート・スカルズの1分間フライング・トゥールビヨンは、ヒゲゼンマイ、ガンギ車、ガンギ車を包む繊細な装飾が施されたケージが特徴です。この透かし彫りのケージは下からしか固定されないため、フライング・トゥールビヨンとなっています。見事な仕上げが施された部品が組み合わされ、巧みに微調整されることで、キャリバーJCAM25は48時間のパワーリザーブを通じて正確な時を刻むことができるのです。

ジェイコブカット・ダイヤモンド

ジェイコブ＆コーは1986年の創業以来、貴石使用の最前線に立ち、数々の特殊なカットとセッティング技術を開発してきました。アストロノミア・コレクションのために、288ファセットのジェイコブカット・ダイヤモンドを開発しました。この特殊なカットは、限られた宝石カット職人しか行うことができず、最初は完成品の2倍の大きさの原石からスタートします。まず、十分な大きさの原石を探し出し、純度、透明度、色が内外ともに最高品質であること、そしてインクルージョン（内包物）がないことが条件となります。もし、カット中にインクルージョンが見つかった場合、そのダイヤモンドはすべて採用されません。

次に、宝石カット職人が手作業で、ファセット（288面）をひとつひとつカットしていきます。この作業は、完璧な丸みと対称性が求められるため、ゆっくりと慎重に行わなければなりません。アストロノミア・コレクションに使用されるジェイコブカット・ダイヤモンドは、完全に球体かつ、他の3つの衛星（時刻表示 / 3軸トゥールビヨン / マグネシウム製地球儀）と同じ重さでなければなりません。そのため、このカット作業には、少なくとも2週間はかかります。

アストロノミア アートでは、1カラットのジェイコブカット・ダイヤモンドが60秒で一回転します。

マグネシウム製地球儀

 

地球儀はブルーラッカー仕上げのマグネシウム製で、4つの衛星の重さが全く同じになるように、大陸はホワイトゴールドで作られています。地球儀は60秒で一回転します。

ケース＆クリスタル

ケースは、直径50mm、厚さ25mmで、特殊なカーブを描くフロントサファイヤクリスタルの最も高い位置から最も低い位置までがケースになっています。18Kホワイトゴールド製で、ドーム型のサファイアクリスタルと外周に取り付けられた4つのサファイアクリスタル窓から、壮麗なキャリバーと内部のアートワークを自由に鑑賞することができます。この素晴らしいタイムピースのラグには、80個のバゲットカットダイヤモンド（約6.10カラット）がセットされています。

文字盤＆針

 

スケルトナイズされた文字盤のローマ数字は手彫りで、ブラックラッカー仕上げされ、手仕上げの針はガンブルーメタリックでジェイコブ＆コーのデザインによるものです。