ストーリー    

ツインターボ フューリアスは、非常にクールでユニークなツインターボのコンセプトを受け継ぎ、オリジナルのツイン3軸トゥールビヨンと10進ミニッツリピーターに、モノプッシャークロノグラフとピットボード時差計算機を加え、さらにレベルアップさせたモデルです。832個の部品が手作業で装飾され、組み立てられた「ツインターボ フューリアス」は、ジェイコブ＆コー独自の超高級複雑機構を組み合わせた真のグランドコンプリケーションのマスターピースと言えるでしょう。

ツインターボとツインターボ フューリアスは、世界最速の自動車が体験する爽快なエネルギーと、高級時計製造の世界にのみ存在する比類ない洗練性と機械の複雑性を兼ね備えています。ツインターボ フューリアスのメインタイム表示とモノプッシャークロノグラフ機能を支えているのは、3軸のツイントゥールビヨンです。繊細な仕上げが施された超軽量のケージに収められ、光速で回転しながら計算された動きをする「ツインターボ フューリアス」は、2つの調整機構に支えられています。この3軸トゥールビヨンは、それぞれ104個の部品で構成されていますが、その重量は1.15gと非常に軽量です。

ツインターボのキャリバーJCFM05は、832個の部品から構成されており、ミニッツリピーターも搭載しています。ブラックDLCチタンとフォージドカーボンで作られた高度に設計されたケースの左側にあるスライドを押すと、カテドラルゴングの澄んだ音色が聞こえます。

ツインターボ フューリアスは、これまでの高級時計製造には存在しなかった、ジェイコブ＆コーの画期的なクリエイションと言えます。2つの心臓の鼓動のエネルギーを感じ、感動的な美しいチャイムを聴き、今までにない高度な時計製造技術を肌で感じてみてください。

ツイン トリプルアクシス（3軸）トゥールビヨン

 

ツイントリプルアクシストゥールビヨンは、すべてのトゥールビヨンの中で最も複雑で、技術的に最も困難で、視覚的に最も魅力的なものです。トゥールビヨンはもともと、機械式懐中時計の調速器を載せて計時性能を向上させるための1軸の回転プラットフォームとして発明されましたが、ツインターボ フューリアスはこの220年以上の歴史を持つ発明をさらに革新的な形で表現しています。

最先端のエンジニアリング設計と最先端の製造・組立技術により、ツインターボフューリアスの二つの3軸トゥールビヨンは、トゥールビヨンのクロノメーター性能を向上させる究極のソリューションとなったのです。24秒、48秒、180秒という高速で回転する3軸トゥールビヨンは、その洗練されたデザインだけでなく、視覚的なインパクトも大きな特徴です。

デシマルミニッツリピーター

 

ミニッツリピーターはコレクターの間で最も希少価値の高い複雑機構であり、時計メーカーが開発する上で最も困難な複雑機構のひとつです。それにも関わらず、ジェイコブ＆コーは「ツインターボ フューリアス」を世に送り出すにあたり、技術的に可能であると考えられていたことの限界に挑みました。ほとんどのミニッツリピーターは、時、15分、分表示に対応していますが、「ツインターボ フューリアス」は、時、分の後に10分間隔でチャイムを鳴らすという、高級時計では非常に珍しい10進法のリピーター機構を採用しています。実際、10進法のミニッツリピーターを発表しているメーカーは、片手で数えても指が余るほどです。

モノプッシャークロノグラフ

 

ツインターボ フューリアスのもうひとつの特徴は、モノプッシャークロノグラフを搭載していることです。水平クラッチシステムは、ケース右側のリューズ／クランクシステムに組み込まれたクロノグラフのプッシャーに連動するコラムホイールで操作します。プッシャーが2つある通常のクロノグラフとは異なり、「ツインターボ フューリアス」のモノプッシャークロノグラフでは、クロノグラフのスタート、ストップ、リセットを行うプッシャーは1つだけです。

ピットボード機能

 

ハイパーカーにインスパイアされたTwin Turbo（ツインターボ）を最速の自動車の世界にさらに近づけたのは、2つの経過時間を簡単に比較できる機械式ピットボードを内蔵しているからです。自動車レースの昔のピットボードにヒントを得て、クランク（最初の位置まで引き出して展開）を使って、色付きの回転ディスクと中央のデジタルディスプレイを動かし、基準時間を設定することができます。そして、モノプッシャークロノグラフを通常操作すると、設定した基準時刻と現在時刻の差を簡単に確認することができます。基準時刻より大きい秒数はピットボードの赤色（＋）部分、基準時刻より小さい秒数は黄色と緑色（-）の部分に表示されます。電子化された現在のピットボードとは異なり、すべて機械的に行われます。

ケース＆クリスタル

 

現代のハイテク時計製造において、サファイアクリスタルケースの製作は、ひとつの到達点であると言えます。ツインターボ フューリアスのサファイアクリスタルケースは独特の形状をしているため、この開発はより厳しい課題となりました。デザイン開発には約9カ月を要しました。酸化アルミニウムからサファイアクリスタルを成長させ、最新の数値計算機と手作業による細かい研磨を組み合わせてケースを成形するには、1個あたりさらに6カ月を要しました。

通常57mm×52mmのケースは88個の部品で構成されています。サファイアクリスタル製でないのは、3時位置の18Kホワイトゴールド製クランクで、多数の複雑機構を巻き上げ、設定するためのものです。

ケースには幾何学的な平面と角度がいくつもあり、ケースの加工と特に手作業による研磨は非常に困難なものでした。ハンドポリッシュは、サファイアクリスタルに透明感を与える最も重要な工程です。しかし、その実現は非常に困難で、クリスタルを手作業で研磨するためのあらゆるテクニックが、ケースのさまざまな部分に盛り込まれているのです。

メインケースと同様に苦労したのが、ケースバックのデザインです。

10進ミニッツリピーターのゴングとハンマーを搭載するために、時計のデザインに様々な工夫がなされています。この複雑機構を時計の中に納め、音のクオリティを確保するという複雑な作業を経て、素晴らしい作品が生み出されたのです。

文字盤＆針

 

クロノグラフのインジケータの視認性を高めるために、スモークダークグレーのサファイヤクリスタルダイヤルを採用し、その下の部品を部分的に露出させ、視認性を高めているのが特徴です。インデックスはスーパールミノバで仕上げられています。時分針はスケルトナイズされた2色の針で示され、精巧に仕上げられた歯車で駆動し、3軸のトゥールビヨンに接続されています。

文字盤の外周には、ネオラリスと呼ばれる希少なエキゾチック素材を使用し、レッドで仕上げました。完全に透明なサファイアクリスタルのケースと色鮮やかなコントラストを生み出しています。

要約

 

-サファイアクリスタル製フルシースルーケース
-2つの3軸高速トゥールビヨン・ムーブメント（部品点数832個）
-希少な10進法ミニッツリピーター
-レースのピットボードから着想を得たモノプッシャークロノグラフ（リファレンスタイム付き
-6時位置に燃料計をイメージしたパワーリザーブインジケーター
-ネオアリス製のレッドのチャプターリング
-往年のレーシングカーのクランクにインスパイアされた、独自のセッティングと巻き上げシステム
-50時間パワーリザーブ